こんにちは。「ボカロPまとめ」編集長のkowakaです。
この記事では、ヨルシカの曲「爆弾魔」の歌詞の考察を紹介します。
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「爆弾魔って、歌詞の意味がよくわからない…」
「ヨルシカの曲は全部好きだけど、爆弾魔の意味をもっと詳しく知りたい!」そんな人も多いですよね。
そこでこの記事では「爆弾魔」の歌詞の考察を紹介します。
この記事を読めば、爆弾魔がテーマとしている背景から、歌詞の意味まで理解できることでしょう。
「爆弾魔の考察を読んで、歌詞の意味を詳しく知りたい!」そんな人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ちなみに「爆弾魔」などのヨルシカの曲は、Amazon Musicなら3ヶ月無料で全曲聴けます。
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目次
そもそも「爆弾魔」とは
初めに、そもそも「爆弾魔」とはどんな曲なのかを簡単に解説しますね。
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「爆弾魔」とはヨルシカが2018年5月9日に発表した楽曲で、2ndミニアルバム「負け犬にアンコールはいらない」3rdアルバム「盗作」に収録されています。
そもそも「爆弾魔」とは、自分の欲求を満たすため等の理由で、爆弾を炸裂させる行為を行う人物を指す言葉です。
また「爆弾魔」の歌詞には、ヨルシカならではの美しい日本語表現が詰まっており、ファン以外の人からも注目が集まっています。
ちなみにヨルシカのコンポーザーであるn-bunaさんは「負け犬にアンコールはいらない」のインタビューで「爆弾魔」について以下のように語っています。
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今回のアルバムにはもう1つ、たぶん言わないと気付かないであろう共通したコンセプトがありまして。文学感と言うか、僕は近代の歌人・俳人が好きなのでそこからの引用を入れているんですよ。例えば「爆弾魔」の「青春の全部に散れば咲け 散れば咲けよ百日紅」という歌詞は加賀千代女っていう江戸時代の歌人の作品からの引用。
そもそも「負け犬にアンコールはいらない」というタイトルも岸田稚魚の句集「負け犬」のタイトルからのオマージュです。そのあたりを知ったうえで聴いてもらえると、いろいろと面白いんじゃないかと思います。裏テーマとしてそういうものも組み込みつつ、曲を作っているので。
n-bunaさんが語っているように、文学作品から引用した歌詞にも注目したいですね。
この前提を読んだ上で、ヨルシカの「爆弾魔」について考察をしてきましょう。
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ヨルシカ「爆弾魔」の歌詞を考察してみた
それでは「爆弾魔」の歌詞を考察していきますね。
「爆弾魔」は次の5パートに分かれています。
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- パート①:つまらない日々の中、大切な存在である「君」
- パート②:「君」を失って自暴自棄になる主人公
- パート③:「君」がいなくなったことで募る破壊衝動
- パート④:「君」と過ごした過去への囚われ
- パート⑤:思い出を振り払って前進を決めた主人公
それでは「爆弾魔」の歌詞を考察していきます。
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パート①: つまらない日々の中、大切な存在である「君」
死んだ眼で爆弾片手に口を開く
さよならだ人類、みんな吹き飛んじまえ泣いた顔で爆弾片手 夜が苦しい
安っぽいナイトショーの ワンシーンみたいな夢が見たいヨルシカ「爆弾魔」より引用
やる気のない虚ろな表情で爆弾を片手に持って、僕は言う
「さよならだ人類、みんないなくなってしまえ」
泣きながら爆弾を片手に持つ今宵は苦しくて仕方ないな
安っぽいナイトショーのよくあるワンシーンでもいいから何か生きる希望が欲しいな
最初の歌詞からは、主人公が自分の周りの環境に辟易している様子や、その環境を壊したいと思っている様子が考察できます。
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今日も出来ませんでした
今日もやれませんでした
青春の全部を爆破したい
君のことを歌にしたいヨルシカ「爆弾魔」より引用
「今日も何も出来ませんでした」
「今日も何もやれませんでした」
そんな何も成し遂げられない毎日を全部壊したい
でも「君」のことだけは歌にして表現したいんだ
主人公は、自分を取り巻く世界を壊したいという衝動を抱えている一方で、唯一「君」という存在には気持ちを惹きつけられているようです。
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パート②:「君」を失って自暴自棄になる主人公
この日々を爆破して
心ごと爆破して
ずるいよ、優しさってやつちらつかせてさ ずるいよ全部ヨルシカ「爆弾魔」より引用
こんなつまらない毎日を壊したい
いっそ僕の心も壊してしまいたい
君はずるいよ、僕に優しく接してくれていたのにずるいよ
この部屋を爆破したい
夢がなきゃ生きられない
だから今、さよならだ
吹き飛んじまえヨルシカ「爆弾魔」より引用
君と一緒に過ごしたこの部屋を壊したい
生きる希望がないと僕は生きていけない
だからもう夢を失った今、世界にさよならするんだ
全部なくなってしまえ
主人公にとって、つまらない日常生活の中で唯一生きる希望であった「君」。
ここまでの歌詞から、恋愛関係にあった「君」が離れていってしまうことで、主人公は自暴自棄になっているのだと考察しました。
主人公は失恋してしまったのかもしれませんね。
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パート③:「君」がいなくなったことで募る破壊衝動
死んだ目で爆弾片手に街を歩く
誰も見向きもしないんだ 爆弾を翳したとてずっと泣けませんでした
ずっと笑えませんでした
青春の全部に君がいる
風が吹けば花が咲くヨルシカ「爆弾魔」より引用
やる気のない虚ろな表情で爆弾を片手に持って、僕は街を歩く
僕が街中で爆弾を頭上にかかげていても誰もこっちを見やしないんだ
「ずっと泣けませんでした」
「ずっと笑えませんでした」
僕の青春を振り返ったら全部に君がいるんだ
それは僕にとってごく当然のことなんだ
主人公は、青春の大半を占めるくらい大きな存在であった「君」を失ったことで、感情表出も上手にできなくなってしまったようです。
「風が吹けば花が咲く」という歌詞では、「春に温かい風が吹けば自然と花が咲く」ことを意味しており、当たり前のことを表現しているのだと考察できます。
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あの夏を爆破して
思い出を爆破して
酷いよ、君自身は黙って消えたくせに 酷いよ全部この街を爆破したい
このままじゃ生きられない
だから今、さよならだ
吹き飛んじまえヨルシカ「爆弾魔」より引用
君と過ごしたあの夏を壊したい
君との思い出を壊してしまいたい
君は酷いよ、僕の前から何も言わずに姿を消してしまったんだ
もういっそこの街ごと壊したい
君がいなくなったこんな世界じゃ僕は生きていく意味がない
だからもう君を失った今、壊してしまいたいんだ
全部なくなってしまえ
この歌詞で、「爆弾魔」の歌詞の核心が見えてきました。
主人公は、つまらない世界ではなくて、突然いなくなってしまった「君」に対して衝動的な思いを抱いていることが考察できます。
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パート④:「君」と過ごした過去への囚われ
もっと笑えばよかった
ずっと戻りたかった
青春の全部に散れば咲け
散れば咲けよ百日紅ヨルシカ「爆弾魔」より引用
君と一緒にいたときにもっと笑えばよかった
僕はずっと君がいてくれた頃に戻りたかった
君と過ごした青春の日々は本当に濃密で
毎日が大切な思い出に溢れていたな
歌詞のもととなった「散れば咲け 散れば咲きして 百日紅」という俳句は、俳人の加賀千代女が詠んだものです。
百日紅(さるすべり)の花は夏の季語で、梅雨明けから秋にかけて、散っては咲き、咲いては散ってを100日間繰り返す情景を詠んだ一句です。
「爆弾魔」では、舞台が夏であることから、梅雨明けから夏が終わって秋に入る頃までの期間は「君」と一緒に過ごすことができたという意味も込められていそうです。
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この日々を爆破して
心ごと爆破して
辛くてもいい 苦しさも全部僕のものだ
わかってるんだこの星を爆破したい
君を消せるだけでいい
今しかない、いなくなれヨルシカ「爆弾魔」より引用
君と過ごした思い出の日々を壊したい
君との思い出でいっぱいの僕の心ごと壊してしまいたい
どんなに辛くても構わない その苦しさも全部僕の感情だ
君がいなくなったという事実を受け入れるしかないんだ
この星を壊したい
君との思い出を消せたらそれでいいんだ
もう今しかない、消してしまおう
君と過ごした楽しい思い出と、今その過去を振り返って主人公が抱えている辛さや苦しさを受け入れることを決めた決意が伝わってきますね。
主人公は、君との過去を断ち切って忘れようとしています。
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パート⑤:思い出を振り払って前進を決めた主人公
この日々を爆破して
心ごと爆破して
ずるいよ、優しさってやつちらつかせてさ ずるいよ全部ヨルシカ「爆弾魔」より引用
君と過ごした思い出の日々を壊したい
君との思い出に囚われている僕の心ごと壊してしまいたい
君はずるいよ、僕に優しく接してくれていたのにずるいよ
この夜を爆破したい
君だけを覚えていたい
だから今、さよならだ
吹き飛んじまえヨルシカ「爆弾魔」より引用
君との思い出に悩むこの夜を壊したい
君との思い出だけは覚えていたい
でももう君がいなくなった今、壊してしまいたいんだ
全部なくなってしまえ
最後の歌詞では、主人公が「君」との思い出を覚えたいと葛藤しつつも、思い出を消すことを決めた様子が表現されています。
過去にとらわれていた主人公が、思い出を爆破することで、前に進む様子を表していると感じました。
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この考察を読んだ上で、改めて「爆弾魔」を聴いてみてください。
きっと今までとは異なる解釈や、楽しみ方ができるはずです。
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「ボカロPまとめ」では他にも、ヨルシカの曲について考察しているので合わせて読んでみてくださいね。
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言って。 / ただ君に晴れ / 負け犬にアンコールはいらない / だから僕は音楽を辞めた / 春泥棒 / 花人局 / 春ひさぎ / 花に亡霊 / 雨とカプチーノ / あの夏に咲け
まとめ:ヨルシカの「爆弾魔」は失恋による自暴自棄な破壊衝動を表した曲
この記事では「爆弾魔」の歌詞の考察を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
この記事の内容をまとめると、以下の通りです。
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- パート①:つまらない日々の中、大切な存在である「君」
- パート②:「君」を失って自暴自棄になる主人公
- パート③:「君」がいなくなったことで募る破壊衝動
- パート④:「君」と過ごした過去への囚われ
- パート⑤:思い出を振り払って前進を決めた主人公
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